オフィシャルブログ

カテゴリー別アーカイブ: ケアマネージャー

【令和8年度】臨時介護報酬改定について ― ケアマネジャーの処遇改善と制度改正のポイント ―

令和8年度に向けて、介護分野では臨時の介護報酬改定が実施される予定です。
今回の改定では、これまで処遇改善の対象外であった**ケアマネジャー(居宅介護支援)**も対象に含まれるなど、大きな見直しが行われます。

本記事では、今回の改定の背景と主なポイントを整理します。


1.今回の臨時改定の背景

近年、日本では物価上昇や人材不足が深刻化しており、他産業では賃上げが進んでいます。

しかし、介護業界は介護報酬という公的価格によって収入が決まる仕組みであるため、企業の判断だけで価格を引き上げることができません。

そのため、

  • 介護人材の確保

  • 他産業との賃金格差の是正

  • 物価高騰への対応

を目的として、国による臨時の介護報酬改定が実施されることとなりました。


2.ケアマネジャーも処遇改善の対象に

今回の改定で最も大きなポイントは、ケアマネジャーが処遇改善の対象に含まれたことです。

これまで処遇改善加算は主に「介護職員」を対象としていましたが、制度が見直され、対象が次のように拡大されました。

新たに対象となる職種

  • 居宅介護支援(ケアマネジャー)

  • 訪問看護

  • 訪問リハビリテーション

  • 介護予防支援(地域包括支援センター)

対象者の定義も

「介護職員」 → 「幅広い介護従事者」

へ変更されています。


3.賃上げの規模

今回の処遇改善による賃上げは、

月額 約1万円相当

とされています。

また、居宅介護支援事業所における加算率は

2.1%

となります。


4.処遇改善加算を取得するための要件

処遇改善を受けるためには、いくつかの要件があります。

① ケアプランデータ連携システムの導入

今回の制度では、
ケアプランデータ連携システムの導入が重要な要件となっています。

ただし、

  • すぐに導入が難しい場合

  • 年度内導入予定である場合

は、

誓約書の提出で対応可能

とされています。


② キャリアパス要件

従来の処遇改善加算と同様に

  • キャリアパス制度

  • 職場環境改善

などの要件も求められます。


5.制度のスケジュール

今回の制度は、補助金 → 加算という形で段階的に移行します。

補助金期間

令和7年12月 ~ 令和8年5月

都道府県ごとに申請が必要で、
すでに申請が終了している自治体もあります。

加算開始

令和8年6月~

この時点から、介護報酬上の
処遇改善加算として算定されます。

届出期限

居宅介護支援事業所など新たに対象となる事業所は

令和8年6月15日まで

に届出が必要となります。


6.その他の制度改正

今回の改定では、ケアマネジャー制度にもいくつかの見直しがあります。

管理者要件の見直し

これまで

主任ケアマネジャー必須

でしたが、

主任ケアマネでなくても管理者になれる制度が検討されています。

ただし、

  • 実務経験(3~5年程度)

  • 研修受講

などの条件が設けられる予定です。


介護支援専門員証の更新制廃止

これまであった

有効期間制度(更新制)

は廃止されます。

ただし、

研修制度自体は継続される予定です。


施設系ケアマネジメントの自己負担

住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などでは、

ケアマネジメントに利用者自己負担(1割等)を導入

する方針が決まっています。

ただし、施行時期は

令和10年4月以降

にずれ込む可能性があります。


まとめ

今回の臨時改定の主なポイントは次のとおりです。

  • ケアマネジャーが処遇改善の対象に追加

  • 月額約1万円相当の賃上げ

  • 居宅介護支援の加算率は 2.1%

  • ケアプランデータ連携システムの導入が重要要件

  • 令和8年6月から加算制度開始

  • 届出期限:令和8年6月15日

今後、詳細な運用や自治体ごとの手続きについても情報が更新される可能性があります。
最新の通知を確認しながら、事業所としての対応を進めていきましょう。

成年後見制度はどう変わる?― ケアマネが知っておきたい制度改正と身元保証サービスの使い分け ―

高齢化の進行とともに、私たちケアマネジャーの現場では

  • 身寄りのない高齢者
  • 判断能力が低下している高齢者
  • 施設入所の保証人がいない高齢者

への対応が増えています。

こうした状況の中で重要になるのが

成年後見制度身元保証サービスです。

2026年3月、成年後見制度の改正に関するセミナーに参加する機会がありました。
今回はその内容をもとに、ケアマネジャーとして押さえておきたい

  • 成年後見制度の課題
  • 改正の方向性
  • 身元保証サービスとの違い
  • 現場での使い分け

について整理します。

成年後見制度の現状と課題

成年後見制度は2000年にスタートしました。
しかし現在、大きな課題が指摘されています。

認知症高齢者は年々増えていますが、
制度の利用率は

約3.8%

にとどまっています。

つまり、

必要な人に制度が届いていない

という現状があります。

その原因として指摘されているのが
制度の「硬直性」です。

成年後見制度の「3つの硬直性」

制度が使いづらい理由として、次の3つがよく挙げられます。

一度始めると終わらない

成年後見制度は、原則として

本人が亡くなるまで終了できません。

例えば

  • 相続手続きのためだけに使いたい
  • 不動産売却のためだけに使いたい

という場合でも、

制度はその後も継続します。

この点が利用のハードルになっています。

後見人を交代しにくい

後見人の変更には
家庭裁判所の判断が必要です。

そのため

  • 相性が合わない
  • 支援の内容を変えたい

といった場合でも
簡単には変更できません。

後見人の権限が強い

成年後見人には

  • 代理権
  • 取消権

が認められています。

これは本人を守るための制度ですが、
一方で

本人の自己決定を制限する可能性

もあります。

成年後見制度改正の方向性

今回の制度改正では、

「本人の自己決定の尊重」
「柔軟な制度運用」

を重視した見直しが検討されています。

主なポイントを見ていきます。

制度は「スポット利用型」に変わる可能性

改正の大きなポイントは

必要な時に必要な範囲だけ利用する制度

への転換です。

これまでの制度は

「一度始めたら死亡まで」

でしたが、

改正後は

  • 相続手続き
  • 不動産売却
  • 財産整理

など

特定の目的が終われば制度を終了できる

可能性があります。

これは利用者にとって
非常に大きな変化です。

制度類型は一本化される予定

現在の成年後見制度には

  • 後見
  • 保佐
  • 補助

の3つの類型があります。

しかし実際には

「どれを選べばよいのか分かりにくい」

という声も多くあります。

そのため改正では

補助型に一本化

する方向が示されています。

制度をシンプルにすることで
利用しやすくする狙いがあります。

後見人の権限も個別設定へ

これまでの制度では
後見人に包括的な権限が与えられることが多くありました。

しかし改正後は

  • 必要な権限だけ付与
  • 個別に設定

という形になる予定です。

例えば

  • 財産管理だけ
  • 不動産売却だけ

といった

限定的な支援が可能になります。

後見人の交代も柔軟に

改正では

  • 本人の利益のため必要な場合
  • 後見人の交代が可能

とする方向です。

また、

後見人選任時に本人の意見を考慮する

ことも明文化される予定です。

成年後見制度と身元保証サービスの違い

高齢者支援の現場では、

成年後見制度と身元保証サービスの違い

を理解することがとても重要です。

両者は目的が大きく異なります。

成年後見制度

対象
判断能力が低下した後

主な役割は

  • 財産管理
  • 契約代理
  • 施設入所契約
  • 身上保護

つまり

法律的な代理制度

です。

身元保証サービス

対象
元気なうちから利用可能

主な支援内容

  • 入院・施設入所の保証人
  • 緊急時対応
  • 生活支援
  • 死後事務(葬儀・遺品整理)

これは

生活支援サービス

と言えます。

現場での使い分け

ケアマネとして重要なのは
この2つの制度の使い分けです。

身元保証サービスが適するケース

次のようなケースでは
身元保証サービスが有効です。

  • 判断能力は問題ない
  • 身元保証人がいない
  • 将来の葬儀や死後事務を準備したい
  • 日常生活の支援を受けたい

成年後見制度が必要なケース

次のような状況では
成年後見制度の利用が必要になります。

  • 認知症などで判断能力が低下
  • 契約行為ができない
  • 財産管理が困難
  • 契約取消権が必要

実は「併用」が多い

現場では

成年後見制度+身元保証サービス

の併用も多くあります。

例えば

  • 判断能力が低下している
  • 身元保証人がいない

というケースです。

ここで重要なポイントがあります。

成年後見人は施設の連帯保証人になれません。

そのため

財産管理
→ 成年後見人

施設保証
→ 民間保証サービス

という形で
役割分担が行われます。

費用面の注意点

制度利用では費用も重要です。

成年後見制度

  • 家庭裁判所が報酬を決定
  • 本人死亡まで支払い継続

身元保証サービス

民間契約のため

  • 初期費用
  • 預託金

が必要です。

事業者例では
約150万円程度のケースもあります。

また民間サービスのため

事業者選びが非常に重要

になります。

ケアマネジャーとして大切な視点

今後、日本では

おひとりさま高齢者

がさらに増えていきます。

そのため支援では

  • 成年後見制度
  • 任意後見
  • 身元保証サービス

組み合わせて考える視点

が重要になります。

特に大切なのは

判断能力が低下する前に

  • 将来の生活
  • 身元保証人
  • 死後事務

について

本人と話し合っておくこと

です。

ケアマネジャーは
制度の利用を決める立場ではありませんが、

制度につなぐ役割

を担っています。

これからの高齢社会では、
こうした制度理解がますます重要になっていくと感じました。

【研修報告】生成AI時代の個人情報保護について学びました

令和8年3月2日、指定居宅介護支援事業所イデア事務所内にて、
**「個人情報保護に関する勉強会(生成AI活用に伴う情報漏洩リスクと対策)」**

を開催しました。

近年、ケアマネジャー業務においてもAIの活用が広がりつつあります。
業務効率化という大きな可能性がある一方で、私たちが扱うのは極めて重要な個人情報です。

今回の勉強会では、
「便利さ」と「責任」の両立をテーマに、全職員で改めて確認を行いました。


■ なぜ今、AIと個人情報保護なのか?

居宅介護支援業務では、

  • アセスメント

  • 支援経過記録

  • 担当者会議録

  • ケアプラン作成

など、多くの文章作成業務があります。

AIを活用すれば、これらの作業時間を短縮し、
その分を利用者様との対面支援に充てることができる可能性があります。

しかし同時に、

  • 氏名

  • 住所

  • 病名

  • 連絡先

といった機密性の高い情報を扱う私たちにとって、
情報管理の甘さは絶対に許されません。

だからこそ今回、改めて「安全な活用方法」を学びました。


■ 生成AIに潜む5つのリスク

勉強会では、以下のリスクを共有しました。

① うっかり入力

利用者様の実名や詳細住所をそのまま入力してしまうこと。

② システム不具合

過去には他者の履歴が表示された事例も報告されています。

③ アカウント乗っ取り

ID・パスワード流出による不正利用。

④ シャドーAI

法人の管理外で個人的に使用してしまうこと。

⑤ ハルシネーション

AIが事実と異なる内容をもっともらしく生成してしまう現象。

特に制度や報酬算定に関する誤情報は重大な問題につながるため、
慎重な確認が必要です。


■ 安全利用の「3つの原則」

私たちは次の3原則を徹底することを確認しました。

① 機密情報を入力しない(匿名化の徹底)

  • 氏名 → 「A様」

  • 住所 → 「県内在住」

  • 病名 → 「慢性疾患」

  • 電話番号 → 削除

② AIは“下書き補助ツール”

最終判断は必ずケアマネジャーが行います。

③ Human In The Loop

AIの文章をそのまま提出しない。
必ず人の目で確認する。


■ 具体的な取り組み

◎ ChatGPTのデータ利用設定をオフに

「モデル改善のためのデータ利用」をオフにする設定手順を全員で確認しました。

(設定 → Data controls → Improve the model for everyone をオフ)

小さな設定変更ですが、
リスク管理の第一歩です。


◎ ツールの使い分け(二段階運用)

  1. NotebookLMで情報整理

  2. 人間が匿名化(ぼかし処理)

  3. ChatGPTで文章整形

この流れを標準化することで、
安全性と効率性の両立を図ります。


■ 職員の声

  • 「AI活用は今後必須になる」

  • 「匿名化の重要性を改めて実感した」

  • 「ハルシネーションが一番怖い」

  • 「まだ使っていないが、今後学んでいきたい」

習熟度には差がありますが、
全員が前向きに取り組む姿勢を共有できました。


■ 私たちの方針

  • 現在、法人プラン(有料版)への移行を行っています。

  • 定期的な勉強会の継続

  • 個人情報保護の徹底

そして何より、

AIの最終責任は、常にケアマネジャーにある。

この原則を忘れません。


■ おわりに

AIは、私たちの仕事を奪うものではなく、
支援の質を高めるための道具です。

業務を効率化し、
利用者様と向き合う時間を増やす。

そのためにも、
個人情報保護を最優先に、安全な活用を続けてまいります。

今後も指定居宅介護支援事業所イデアでは、
安心・安全な事業運営に努めてまいります。

新しい仲間を迎えて、私たちは次のステージへ

新しい仲間を迎えて、私たちは次のステージへ

新入社員が加わり、管理者の私を含めて、事業所全体があらためて「チーム」として歩み始めた、そんな感覚を持っています。
2月からは、管理者の私を含めてケアマネージャー6名、事務員1名を配置しての再出発となります。

日々の業務に追われていると、「人が増える」という出来事も、ただの通過点のように感じてしまうことがあります。
ですが、ケアマネージャーという仕事において、人が増えるということは、単なる人員補充ではありません。

それは、
「より丁寧な支援ができる余白が生まれる」
ということでもあります。


ケアマネの仕事は「チーム」で成り立つ

ケアマネージャーの仕事は、一人で完結するものではありません。
利用者さん、ご家族、医療機関、介護サービス事業所、地域包括支援センター…。
多くの人との連携の中で成り立っています。

だからこそ、事業所内でも

  • 相談できる相手がいる

  • 視点の違いを共有できる

  • 一人で抱え込まなくていい

こうした**「チームとしての厚み」**がとても大切です。

新しい職員が加わったことで、事業所内にこれまでとは違う視点や空気が生まれています。


管理者として、今あらためて思うこと

正直に言うと、管理者である私自身も、まだまだ学びの途中です。
業務の効率化、職員の働きやすさ、そして何より利用者さんへの支援の質。

完璧な事業所ではありません。
それでも、
「ここで働いてよかった」
「ここに相談してよかった」

そう思ってもらえる場所を目指して、少しずつ前に進んでいます。

新しい仲間の存在は、私自身にとっても
「初心に立ち返るきっかけ」
を与えてくれています。


これからも、地域に根ざした支援を

私たちの事業所は、地域の中で暮らす一人ひとりの人生に関わる仕事をしています。
その責任の重さを忘れずに、

  • 丁寧なアセスメント

  • 誠実な説明

  • 顔の見える関係づくり

を大切にしながら、チーム一丸となって取り組んでいきます。

新体制となった私たちを、
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

弊社ホームページ一時的閉鎖についてのお詫びとご報告

平素より、弊社ホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。

このたび、第三者による不正アクセスが確認された影響により、弊社ホームページが一時的に閲覧できない状態となる事象が発生いたしました。
ホームページをご利用・閲覧いただいた皆様には、ご不便・ご心配、また不快な思いをおかけしましたことを、心よりお詫び申し上げます。

本件につきましては、事象を確認後、速やかにホームページ作成業者と連携し、原因の調査および必要な対応を実施いたしました。
その結果、現在は安全性を確認した上で、セキュリティ対策の強化を行い、復旧しております

なお、今回の事象において、個人情報の流出等は確認されておりません
今後は同様の事態が発生しないよう、サーバーおよびシステムの管理体制を見直し、再発防止とセキュリティ対策の一層の強化に努めてまいります。

弊社では、これからもご利用者様・ご家族様・関係機関の皆様に安心してご利用いただけるよう、適切な運営と情報管理を徹底してまいります。
何かお気づきの点等がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

今後とも、何卒ご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

合同会社 広至

指定居宅介護支援事業所イデア

代表兼管理者:屋比久

指定居宅介護支援事業所イデア|新規相談受け入れについて

こんにちは、管理者の屋比久です。

こちらの記事では、指定居宅介護支援事業所イデア(沖縄県那覇市久米)における新規相談受け入れについて、わかりやすくまとめています。

介護や退院後の生活で不安を抱えるご家族・利用者様、そして医療機関・地域包括支援センター・介護事業所の皆様のお役に立てれば幸いです。

■ こんなご相談はありませんか?

・ケアマネジャーを探している
・退院後の在宅生活が不安
・区分変更中でサービス継続に悩んでいる
・専門的に相談できる人がいない

■ イデアが選ばれる4つの理由

① 那覇市久米の独立型居宅介護支援事業所
② ケアマネ5名(主任2名)の安定した体制
③ ICTを活用した迅速で柔軟な支援
④ 医療・介護との豊富な連携実績

■ 対象となる方
要介護1〜5の認定をお持ちの方/新規ケアマネ依頼/退院調整/区分変更など

■ お問い合わせ先
指定居宅介護支援事業所イデア(合同会社広至)
〒900-0033 沖縄県那覇市久米1-8-15-1F
TEL:098-863-2700
FAX:098-863-2701
担当:管理者 屋比久

お問い合わせフォームからも可能です。医療・包括・介護・新規案内(原本)

令和7年度 沖縄県介護支援専門員実務研修「実習指導者等説明会」に参加しました|ケアマネが押さえるべき最新ポイント

■ 説明会の開催概要

  • 開催日:令和7年11月21日(金)

  • 開催形式:Zoomオンライン

  • 参加事業所数:138〜139事業所

  • 主催:沖縄県保健医療介護部・沖縄県介護支援専門員協会

実習受け入れ事業所が混乱しやすい点をあらかじめ整理し、
今年度の実習を円滑に進めるために必要な情報が一通り共有されました。


■ 今年度の実務研修「実習」の全体像

● 実習期間

令和8年1月23日(金)〜令和8年2月18日(水)

約1ヶ月の期間内で、**18時間以上(概ね3日分)**の実習を実施します。

ポイントは以下の通り:

  • 3日間は 連続でなくてもOK

  • スケジュールは指導者・受講者・協力者と調整して設定

  • 土曜日の実習も可能

● 実習で取り組む2つの課題

課題 内容 注意点
課題1 アセスメント・模擬ケアプラン作成 作成時間は「18時間」に含まない
課題2 ケアマネジメントプロセスの同行・見学 主にこの時間が18時間必要

「模擬ケアプラン(課題1)」は個人ワークで、
「同行見学(課題2)」が実習のメインになります。

● 実習指導者の条件

  • 原則:主任介護支援専門員

  • 実習指導は、主任更新研修の受講要件としてカウントされる

代理担当も可能ですが、記録コメントや申告書の変更が必要です。


■ 実習受け入れ事業所の具体的な役割

実習は“指導者ひとりの仕事”ではなく、
事業所全体の取り組みとして実施することが重要と強調されました。

1. 実習対象事例の選定

多様な生活状況を経験できる事例が望ましい:

  • 一人暮らし

  • 認知症

  • 入退院・入退所ケース

  • インフォーマル活用事例

  • ターミナルケア など

2. 書面同意の取得は絶対必須

  • 実習協力者(利用者)から 書面による同意 を取得

  • 同意前に個人情報を受講者へ渡すのはNG

3. 関係機関との事前調整

  • サービス担当者会議に受講者が出席する場合
     → 関係機関からの同意(口頭可)が必要

4. 記録用紙の作成と返却

  • 「模擬ケアプラン記録用紙」

  • 「見学・観察記録用紙」

  • 見学記録は“場面ごと1枚”で作成

5. 提出期限に注意

  • 令和8年2月18日(水)必着

  • 数日前に実習が終わるよう計画を組む必要あり


■ 質疑応答で明確になった重要ポイント(実務に直結)

説明会では、昨年度の混乱点を踏まえて
特に以下の点が明確化されました。

✔ 土曜日の実習も可能

平日が難しい事業所でも調整できる。

✔ 模擬ケアプラン作成の対象者

  • 有料老人ホーム入居者 → 対象OK

  • 特定施設・認知症グループホーム → 原則対象外

✔ 要支援でも見学(課題2)は対象

ただし、模擬ケアプラン(課題1)は要介護1〜5の方のみ。

✔ 同意書は必ず実習協力者ごとに取得

複数ケースの説明(卓上ケース)は同意不要。


■ 参加して感じたこと(ケアマネ視点の学び)

今回の説明会で強く感じたのは、

「実習は、ケアマネジメントの質を地域全体で育てる取り組み」

ということ。

  • 単に“同行してもらう”だけの実習ではない

  • 次世代のケアマネが成長するための、私たちの“責任ある関わり”

  • 事業所全体の協力体制が求められる

  • 情報提供・同意取得など、倫理性が重要

特に、同意取得の徹底や、場面ごと記録の扱いなど
実働部分の細かなルールが昨年より明確になっており、
実習の質がさらに上がることが期待されます。


■ 実習指導に向けた今後の取り組み(筆者の決意)

  • 所内で「実習受け入れフロー」を再整備

  • 同意取得や説明の手順を標準化

  • 多様な事例を提示できるよう準備

  • 受講者の学びを最大化する“振り返りの時間”を確保

受講者が安心して現場経験を積めるよう、
そして未来のケアマネが地域で活躍できるよう、
責任を持って実習指導に取り組んでいきたいと思います。


■ まとめ|実習指導は“地域全体のケアマネ力”を育てる仕事

令和7年度の実務研修は、
実習運営ルールがさらに整理され、事業所側の負担や不安が軽減されています。

実習指導は、受講者にとって
“現場に根を張るための最初のステップ”。

事業所という「土壌」が整っていれば、
受講者(苗木)はしっかり育つ——。
そんなことを実感した説明会でした。

新しいユニフォームで、秋の始まりを爽やかに

季節は夏から秋へと移ろいゆくとはいえ、ここ沖縄ではまだまだ暑い日が続いています。
そんな中、指定居宅介護支援事業所イデアでは、このたび職員用のユニフォームを新しく支給しました。

男性用は涼しげな青地に南国の花が映えるデザイン、女性用は白を基調に柔らかな色合いの花柄があしらわれています。どちらも通気性がよく、見た目にも爽やかな印象です。

利用者様やご家族に少しでも明るく、親しみやすい雰囲気で接するため、そして職員自身が快適に過ごせるように――。そんな想いを込めて選びました。
まだ続く暑さの中でも、この新しいユニフォームが、私たちの日々のケアにささやかな涼を届けてくれそうです。

BCP(事業継続計画)の感染症対策

BCP(事業継続計画)の感染症対策

~KJ法で考える現場に役立つ実践アイデア~

はじめに

新型コロナウイルス感染症をはじめ、私たちの暮らしや事業は突発的な感染症流行の影響を大きく受けます。特に介護や医療、福祉の現場では、**「感染症流行時にも事業を止めない仕組み=BCP(事業継続計画)」**が求められます。

先日、指定居宅介護支援事業所イデアでは、**「BCPにおける感染症対策」**をテーマに勉強会を開催しました。本記事では、その内容を整理し、実際の事業所や在宅ケア現場で役立つポイントを紹介します。


KJ法を活用して考える感染症対策

今回の勉強会で取り入れたのは、発想整理の手法である**「KJ法」**です。
断片的な意見や情報を付箋に書き出し、グルーピングや図解化を行うことで、問題の本質や新しい視点を発見できます。

KJ法のメリットは以下の通りです。

  • 情報を体系的に整理できる

  • 多様な視点を活かせる

  • アイデアの可視化・共有が容易

  • 抽象化と具体化を行き来できる


勉強会で出された主なアイデア

テーマは「感染力の強い感染症が流行した時、イデアでできる対策とは?」。
参加者が出した具体的なアイデアには次のようなものがありました。

  • 情報収集(行政や医療機関の発信確認)

  • 在宅ワークの活用

  • 手洗い・消毒・マスク着用

  • ソーシャルディスタンス

  • 検温や体調チェック

  • 利用者・職員の感染者数の確認

これらをグルーピングすると、**「人との接触を減らす」「清潔」「環境整備」「意識付け」「健康管理」「情報収集」「緊急時の対応」**という7つのカテゴリーに整理されました。


図解化と上位概念の導出

さらにグループ同士の関係性を整理する中で、

  • 「健康管理」と「緊急時の対応」には因果関係がある

  • 「情報収集」と「意識付け」は相互に関連している
    といったつながりが浮かび上がりました。

特に「意識付け」は多くの要素と関連し、全体の中心的な役割を担うことが分かりました。
最終的には、複数の要素がまとめられ、**「感染症予防」**という上位概念に集約されました。


学びと今後の課題

勉強会を通じて明らかになったのは、抽象化と具体化のバランスの重要性です。

  • 抽象化(上位概念) → 感染症予防という全体像を理解する

  • 具体化(行動) → 手洗いや換気など、すぐに実践できる行動につなげる

この往復を意識することで、対策が単なる「やり方」にとどまらず、「なぜ必要か」を共有でき、組織全体の行動につながります。

今後は、出されたアイデアを実際の行動計画に落とし込み、感染症流行時のBCP手順書として整備していくことが課題です。


おわりに

BCPにおける感染症対策は、一人の工夫だけでは成り立ちません。組織全体が共通の視点を持ち、柔軟に対応できる仕組みづくりが不可欠です。

KJ法のような手法を用いて、多様な意見を整理し、合意形成を進めることは、介護や医療の現場だけでなく、あらゆる事業に応用できます。

「感染症流行時にも事業を止めない」
そのために、日頃から知恵を持ち寄り、行動に移せる体制を整えておきましょう。

ケアマネジャーにこそ必要な「言語化力」 ――荒木俊哉『こうやって頭のなかを言語化する。』を読んで

ケアマネジャーにこそ必要な「言語化力」

――荒木俊哉『こうやって頭のなかを言語化する。』を読んで


はじめに:言語化はケアマネジャーの武器になる

「頭の中ではわかっているのに、うまく言葉にできない」
これは多くの人が抱える悩みです。特にケアマネジャーは、利用者や家族、多職種と関わりながら支援を調整する仕事。状況を整理して伝える力=言語化力が欠かせません。

 電通のコピーライター荒木俊哉氏の著書『こうやって頭のなかを言語化する。』は、この「言語化の壁」を突破するための実践的な方法を提示しています。本記事では、荒木氏のメソッドを紹介しながら、ケアマネジャーの仕事にどう活かせるかを考えてみます。


著者・荒木俊哉氏の背景

 荒木俊哉氏は、数々の広告賞を受賞するコピーライターでありながら、実はもともと言語化が苦手だったと告白しています。会議での発言に苦労し、挫折を経験。そこから「言語化は才能ではなくスキルである」と確信し、独自の方法を磨き上げました。

 さらに国家資格キャリアコンサルタントとして、人が言葉にできず苦しむ姿に触れた経験も本書執筆の動機となっています。


核心メソッド:「言語化ノート術」

 荒木氏が提唱するのが、「1日3分×5日間」で効果を実感できる「言語化ノート術」。特別な道具も不要で、紙とペンさえあれば始められます。

ステップ1:ためる(できごと+感情をメモ)

・「新規の案件を契約につなげた」→「自信がついた」
・感情の良し悪しを判断せず、そのまま記録する。

ステップ2:聞く(自分に問いを立てる)

・「のはなぜか?」と問いかけ、3分間で思いついたことを5つ以上書く。
・大切なのは「自分で自分の話を聞く」姿勢。

ステップ3:まとめる(一行で結論を書く)

・繰り返し出てきた言葉に印をつけ、今の自分に一番しっくりくる一言を右上にまとめる。
・例:「契約が決まり、仕事が認められた実感が自信につながった」

この3ステップを繰り返すことで、モヤモヤが整理され、思考が明確になっていきます。


言語化の出発点は「聞く力」

 荒木氏は、言語化の土台は「話す力」や「書く力」ではなく**「聞く力」**だと強調します。
 ここでいう「聞く」とは他人の話だけでなく、自分の心の中にある小さな違和感や感情の断片をキャッチする力を指します。

 ケアマネジャーの現場でも、利用者のちょっとした表情や言葉の裏にある感情を「聞き取る」ことが支援の第一歩。その感覚を自分自身にも向けることが、言語化を鍛えるトレーニングになります。


言語化がもたらすメリット

本書で示される効果は、ケアマネジャーの業務にも直結します。

  • 思考や感情を整理し、わかりやすく伝えられる

  • 自己理解が深まり、支援方針の判断に自信が持てる

  • 感情のコントロールができ、冷静に対応できる

  • 利用者や家族の「本音」に寄り添う力が増す

  • 問題解決や意思決定のスピードが上がる

まさに、利用者の生活を支えるケアマネジメントの実践力そのものです。


まとめ:小さな一歩から始める「言語化習慣」

言語化は完璧な文章を書くことではありません。
まずは「言葉にしてみる」ことから始まります。

 荒木俊哉氏の『こうやって頭のなかを言語化する。』は、ケアマネジャーが日々の業務に役立てられるシンプルで実践的なヒントに満ちています。

 日々の支援記録や会議メモに、この「言語化ノート術」を取り入れてみることで、利用者への理解も深まり、多職種連携もスムーズになるでしょう。

【引用記事:https://yabiccho-san.com/1%e6%97%a53%e5%88%86%e3%81%a7%e9%a0%ad%e3%81%ae%e3%83%a2%e3%83%a4%e3%83%a2%e3%83%a4%e3%82%92%e6%95%b4%e7%90%86%e3%81%99%e3%82%8b%ef%bc%81%e8%8d%92%e6%9c%a8%e4%bf%8a%e5%93%89%e3%80%8e%e3%81%93%e3%81%86/