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自宅での介護環境の整え方:ケアマネージャーの提案

1.序章

  • 記事の目的説明について

こんにちは!この記事では「自宅での介護環境の整え方:ケアマネージャーの提案」についてご紹介します。

介護を必要とする家族がいる方々にとって、安心して生活できる環境を整えることは大変重要です。

転倒による骨折で入院してしまったことをきっかけに介護が始まった」など、高齢者による転倒事故は寝たきりになるリスクをはらんでいます。

この記事では、ケアマネージャーが提案する具体的な方法やポイントをまとめています。日常生活の問題点を把握し、適切な福祉用具や介護サービスを活用することで、介護の負担を軽減し、より快適な生活を実現するお手伝いができれば幸いです。

    • 自宅での介護の重要性とその課題の概要

自宅での介護は、高齢者や障害を持つ方々が住み慣れた場所で安心して生活を続けるために非常に重要な環境と言えます。

家族が身近にいることで、精神的な安心感や孤独感の軽減が期待できます。また、住環境の変化が少ないため、生活のリズムや習慣を維持しやすいという利点もあります。

入院や施設入所といった環境の変化によって精神的なストレスから認知症などを発症してしまったというケースからもわかる様に「住み慣れた環境で暮らせる」と言う介護条件は利用者にとってメリットの1つとも言えます。

しかし、家庭での介護には多くの課題も伴います。まず、家族の介護負担が大きくなりがちで、心身の疲労やストレスが溜まりやすい点が挙げられます。

さらに、住宅の構造がバリアフリーに適していない場合、事故や転倒のリスクが高まることがあります。また、介護の専門知識や技術が不足している場合、適切なケアを提供することが難しくなることも課題です。

これらの課題を解決するためには、ケアマネージャーとの連携が重要です。彼らの専門知識を活用することで、福祉用具の導入や住宅改修、介護サービスの利用など、適切な対策を講じることができます。

2.自宅環境の安全対策

自宅環境を整えるうえでいくつかのポイントをあげてみました。

    • 転倒防止対策:滑り止めマットや手すりの設置など

特にバスルームやキッチンなどの滑りやすい場所に滑り止めマットを敷くことで、滑りや転倒のリスクを減らすことができます。階段や廊下、バスルームなどの危険な場所に手すりを取り付けることで、支えを提供し、転倒を防ぎます。併せて、室内の段差を解消するためにスロープや段差プレートを設置することで、つまづきによる転倒リスクを軽減します。

    • 照明の改善:明るい照明と夜間照明の設置

照明を増やし、特に夜間の視認性を高めることで、転倒事故を防ぎます。

    • 家具の配置:移動の妨げにならないよう家具を配置

ちょっとした、家具の配置に関しては、位置を変更することで自宅の動線を短くすることができたりもします。また、家具を移動の動線上に置くことで手すり代わりにする。余計な荷物を片づける、コンセントをまとめるなど、自宅にあるものを工夫するだけでも安全対策になります。

※POINT:介護保険の要支援または要介護認定をお持ちの方で、在宅での生活のために住宅改修を行う場合、20万円までの改修費用に対して自己負担割合に応じた介護保険の給付が受けられます。各自治体によって申請手続きが違います。担当ケアマネージャーに一度、相談してみてください。

3.介護用具の選び方と使い方

利用者本人の心身の状況に併せて福祉用具を選ぶことが重要です。「転倒事故が怖いから」と言って、歩ける能力があるのにも関わらず車いすを利用をしてしまうと、利用者の「歩ける能力」を奪ってしまうことにもつながりかねません。

福祉用具のレンタルを検討する際には担当ケアマネージャーに一度、ご相談してみることをお勧めします。

ここでは、介護保険でレンタル(貸与)できる項目の中からいくつか紹介します。

    • 介護ベッド:選び方と設置場所の検討

介護ベッドの選び方としては、利用者の体格や健康状態に合ったサイズと機能を選ぶことが重要です。例えば、高齢者や身体が不自由な人には、背上げ機能や高さ調整機能が付いたベッドが適しています。また、設置場所としては、利用者が安心して使える明るく、通気の良い場所を選ぶことが大切です。ベッドの周りには必要最低限の家具を置き、移動がスムーズにできるようにすることも重要です。

    • 車椅子や歩行器:適切な選び方と使い方のポイント

車椅子利用者の体格に合ったサイズを選び、クッション性のある座席や背もたれを確認しましょう。軽量で折りたたみ可能なタイプも便利です。使い方としては、ブレーキの位置や操作方法を確認し、段差や坂道を安全に移動するための練習が必要です。

歩行器:安定性の高いタイプを選び、ハンドルの高さが適切であることを確認します。ゴム製の脚先が滑り止め効果を持っているかも重要です。使い方としては、直立姿勢で歩行器を前方に押し進め、適切なタイミングで足を運ぶ練習をします。

これらの用具を使用することで利用者の自立を促進し安全に介助を行うことができます。

4.メンタルヘルスとサポート体制

家庭での介護には多くの課題も伴います。まず、家族の介護負担が大きくなりがちで、心身の疲労やストレスが溜まりやすい点が挙げられます。

お話しをお聞きすると、いまだに「家族が介護をするものだ」と思っている方もいらっしゃいます。介護疲れは利用者にとっても介護をされる家族にも悪影響を及ぼします。

ポイントとしては、家族の役割を明確にする、家族の介護負担を軽減するために介護サービスを利用するなど、介護を始めた段階から、担当ケアマネージャーに相談することを強くお勧めします。

【関連記事:ケアマネージャーが思う介護をするうえで家族の役割3つ】

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5.終章

という訳で、自宅での介護環境を整えるためには、ケアマネージャーと連携し、福祉用具の導入や住宅改修、介護サービスの利用など、適切な対策を講じることが重要ということを説明してきました。又、介護をされる家族への介護負担も含めてケアマネージャーに相談されてください。

安心して介護を続けられる環境を作りましょう。最後までお読みいただきありがとうございました。