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ケアマネージャーが業務を効率化するためのICT機器活用5つの戦略+1(AI機能)について

ケアマネージャーが業務を効率化するためのICT機器活用5つの戦略+1(AI機能)について

~ICT機器&AI機能を活用した独立型事業所の実践例~

近年、ケアマネージャーの業務はますます複雑化し、限られた時間で多くの書類作成や関係機関との連絡調整を行う必要があります。そんな中で注目されているのが、ICT(情報通信技術)機器とAI機能の活用です。
この記事では、独立型の居宅介護支援事業所を運営する筆者が、実際に導入して効果を実感した5つのICT機器と、その活用法・メリット・反省点を紹介します。


1. ノートパソコンでどこでも事務作業

ノートパソコンは在宅ワークや訪問先でも使えるため、最も効率化に貢献した機器です。
介護ソフト「カイポケ」との相性が良く、インターネット環境があればどこからでも利用者情報やケアプランにアクセス可能。さらに、FAXや紙書類をPDF化して保存できるため、物理的なファイル管理から解放されます。


2. スマートフォンで連絡と情報共有を一元化

スマートフォンは単なる連絡手段ではなく、現場の情報ハブとして機能します。
事業所では「LINE WORKS」を導入し、職員間のチャット、スケジュール共有、年休申請などを一元管理。また、カイポケアプリで利用者情報をすぐに確認でき、Googleドライブによる画像共有、e-FAXアプリによるFAX送信も可能に。これにより、移動中でも必要な対応がスムーズになりました。


3. サーバー&ネットワーク機器で安全な情報共有

サーバーとネットワーク機器は、事業所のICT活用の心臓部です。
職員は自宅からでも事務所の共有フォルダにアクセスでき、FAXや利用者ファイル、カイポケのデータを確認できます。セキュリティにも配慮し、情報漏洩のリスクを最小限に抑えています。


4. e-FAX&スキャナーで完全ペーパーレス化へ

複合機をリースする代わりに、e-FAXとスキャナーを採用。
FAXで届いた書類は即PDF化してデータ管理し、過去のFAXも検索可能に。紙の整理や郵送作業が減り、在宅ワークでも必要な書類を瞬時に送受信できます。これにより、「休日や早朝に事務所へFAXを確認しに行く」という負担から解放されました。


5. 安定した通信インフラで在宅ワークを支える

電話回線、ルーター、Wi-Fiは業務の生命線。
事業所では、職員の自宅にもWi-Fi環境を整えるため手当を支給し、希望者にはポケットWi-Fiを貸与。これにより、在宅ワークと訪問業務を組み合わせた柔軟な働き方が可能になりました。


ICT導入のメリット

  • 移動時間とストレスの削減:FAX送受信や書類確認のためだけに出勤する必要がなくなった。

  • 書類整理の負担軽減:PDF化によってファイリング作業が不要に。

  • 迅速な情報共有:訪問中でもスマホから必要なデータにアクセス可能。


導入時の課題と反省点

  • 職員の習熟度の差:ICTに不慣れな職員は導入時にストレスを感じやすい。

  • 変化への心理的抵抗:新しい機器やシステムはワクワクより不安が先行する場合も多い。

  • 無駄な投資の経験:電子署名システムを導入したが、使われず契約終了。

  • 既存のやり方との共存:紙ベースを好む職員には無理に電子化を強要しない方針へ転換。

そして、もう一つの活用術がAI機能の活用です。その中でもおすすめな機能が『NotebookLM』です。


NotebookLMとは?Googleが生み出した革新的AIリサーチアシスタントの全貌

「情報収集の時間を劇的に短縮したい」「膨大な資料を効率よく整理したい」——そんなニーズに応える次世代AIツールが、Googleが開発した**NotebookLM(ノートブックLM)**です。最新AIエンジン「Gemini 2.0」を搭載し、独自データを学習できる“自分専用AI”として注目を集めています。本見出しでは、NotebookLMの機能や活用方法をわかりやすく解説します。


NotebookLMの概要と特徴

  • Google開発のAIアシスタント
    NotebookLMは、Googleが提供する革新的なAIツールで、情報収集・整理・リサーチの生産性を飛躍的に高めます。

  • 独自データを学習できるAI
    PDF・テキスト・音声データなどをアップロードすることで、自分専用のAIを作成可能。社内マニュアルや会議録、勉強会などの研究資料の整理に最適です。

  • Gemini 2.0搭載
    高性能AIエンジン「Gemini 2.0」による高度な検索・要約機能を実現。

  • 3パネルUIで直感的操作
    左パネルにソース(データ)、中央パネルにチャットエリア、右パネルにスタジオ(メモ・音声)が配置され、情報整理がシンプルに。

  • 無料で利用可能
    基本機能は無料。上限を拡張したい場合は有料版「NotebookLM Plus」にアップグレード可能です。

  • 引用元リンク付きで信頼性◎
    回答はソースに基づき引用元リンクを表示。AIの「ハルシネーション(虚偽情報)」を抑制し、信頼性の高い回答を得られます。


NotebookLMの主な機能

1. データアップロードと学習

  • PDF、テキスト、Markdown、音声、Googleドキュメント、YouTubeリンクなど幅広い形式を対応。

  • 最大50件のソースを登録でき、包括的なリサーチが可能。

2. AIとの対話と情報整理

  • 質問に対し、引用元付きで回答。

  • ブリーフィングドキュメントFAQ自動生成学習ガイド作成マインドマップ化など学習・研究に役立つ機能を提供。

3. メモ管理

  • 重要な情報を右パネルに保存し、後から参照可能。

4. 音声概要作成

  • データの要点を音声で確認可能(主に英語対応)。

  • ダウンロードして移動中に聞けるため、インプット効率が向上します。


NotebookLMの活用シーン

・各種勉強会やミーティングの議事録に活用できます。

・必要な書類をまとめて新たなテキストを作成できます。

NotebookLMの導入メリット

  • 生産性向上:調査・整理時間を大幅短縮。

  • 信頼性確保:引用元が明示され、安心して利用可能。

  • 柔軟性:モバイルアプリ対応で外出先でも利用可能。

  • 拡張性:有料版ではデータ上限が5倍、業務用途にも強力。


まとめ|NotebookLMは“情報整理の革命”

NotebookLMは、Googleが提供する次世代AIリサーチアシスタントです。
独自データを学習させ、膨大な情報を瞬時に要約・整理し、引用元付きで信頼性のある回答を提示。学習や研究はもちろん、業務の現場でも強力なサポーターとなります。

無料版でも十分活用できるため、「情報収集に時間をかけすぎている」と感じる方は、まずはNotebookLMを試してみてはいかがでしょうか。

まとめ

ICT機器を効果的に導入することで、ケアマネージャー業務は大幅に効率化できます。ただし、**「全員が同じスピードで使いこなせるわけではない」**という前提を理解し、導入計画や教育体制を整えることが重要です。

筆者の事業所では、朝は在宅ワークでスタートし、午前の訪問、事務所での職員とのコミュニケーション、午後の訪問後は再び在宅ワークへというハイブリッドな働き方を実践中。職員の満足度も高く、業務の質も向上しています。

直近の取り組みとして、書類作成(特に議事録や会議録など)にAIを導入することで、爆誕で業務改善が出来ています。

これからICT機器を導入しようと考えている方は、ぜひこの5つの戦略を参考に、自事業所に合った形で取り入れてみてください。(ちなみにこの記事もAI機能で製作時間10程度で作成しています)

【関連記事:居宅介護支援事業所にICT機器を導入してみた】